スタッフに対して否定する言葉を使っていませんか?

否定されると誰でもやる気を失います。

どんな信じられないことをしても、非常識な行動をとっても、想定外のことをしても、絶対に否定しないでください。

そうは言っても、忙しい時や余裕のない時に放つ言葉は実際、無意識な場合が多く、否定する言葉を言っていないつもりでいても案外、言っているのかもしれません!

  先生の言葉は偉大

歯科医院のリーダーである先生の言葉にはかなりの影響力があります。

スタッフは、家族とよりも多くの時間を歯科医院で過ごします。

先生の使う言葉を勤務中にずっと聞いている訳です。

「よく国家試験受かったね?」

「こんなことも知らないの?」

「余計なことはしないでくれる?」

「言ったことだけはちゃんとやってよ」

「これはあなたの仕事でしょ?」

このような言葉を感情を込めて、強いイントネーションで威圧的に発言していたら、さすがにアウトだと分かると思いますが、このような言葉を笑顔で言ってもスタッフにとっては傷つく言葉なのです。

見下したり、馬鹿にしたり、威圧的な言葉だったり、差別するような言葉、人格否定するような言葉、すべてにおいて気をつけてもらいたいのです。

  否定的な言葉とは

否定的とはどんな言葉でしょうか?

「〇〇しないで」

「××はダメ」

してほしくないことを伝えて、最後にそうさせたくないと伝える方法はよく会話の中で使いませんか?

「30分食事はしないで下さい」

「タバコを吸わないでください」

このように患者さんに伝えてしまっていませんか?

スタッフに対しても、

「遅刻はしないで」

「ああしちゃダメ」

「こうしちゃダメ」

このような言葉を使ってしまっていませんか?

子育ても同じで

「散らかさないで!」

「走っちゃダメ!」

小さな子どもに行ってしまうこともあると思います。

これとは逆に肯定的な言葉をご紹介します。

「遅刻はしないで」→「時間通りに来て」

「ああしちゃダメ」→「ああすると良いよ」

「散らかさないで!」→「綺麗に使おうね」

「走っちゃダメ!」→「歩こうね」

人間の脳は否定的な言葉を理解できずしないでと言われてことが頭に残ってしまいます。

否定的な言葉を無意識に使えば使うほど自分の無意識なところで自分の望んでいることとは反対のことが起きてしまうのかも知れません。

  言葉は消えてなくなるけれど

言葉を受け取ったスタッフにとって目には見えない心に傷を負います。

表面上は笑顔でも、とても精神的に辛い状況で仕事をしている場合もあるのです。

「え?これくらいで泣くの?」と思ったことはありませんか?

相手の反応があなたのコミュニケーション能力です。

困ったスタッフ、困った患者さん、相手の心を動かせるのも実は言葉以外ないのです。

だからこそ、簡単に意識できるのが「否定をしない」ということ。

相手も認め、小さな変化に気づき質問をして相手の意識をこちらに向かせること。

そうすることで相手がこちらの事を聞いてくれるようになります。

逆に言えば、言葉は消えてなくなりますが、相手の心には傷として残ってしまっています。

常に元気に振る舞っていても否定される言葉を浴びることで自分の存在まで消してしまいたくなるほどの精神状況に追い打ちをかけられる場合もあるのです。

  否定しないということは…

「否定しない」と考えると否定する言葉が浮かびます。

「否定しない」ということはすべてにおいて「肯定すること」なのです。

ミスをした、失敗した、報告が遅れた、そんな時に言いがちなのは

「こんなミス信じられない!」

「また失敗?ありえない!」

「なんで言わなかったの?」

このような言葉を感情任せに突発的に発していませんか?

いかなる時にも冷静になることで

「ミスをしたんだね、それは残念だね」

「失敗が出ないようにするための方法を一緒に考えようか?」

「報告が遅れた理由を聞かせて」

否定せず、受け止め、認め、肯定的に言葉を返すことでやってしまったこと起きてしまったことをスタッフ本人も冷静に受け止め、次へと進む一歩を踏み出せるはずです。

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